リンパマッサージとオイルマッサージは施術方法や目的が異なり、体の状態や好みによって使い分ける必要があります。それぞれの特徴の違いや、どんな人に向いているのか見ていきましょう。
リンパの流れを刺激して、つまりやコリにアプローチするのがリンパマッサージの基本的な目的です。リンパの流れを促して体にたまった毒素や老廃物を排出し、全身のバランスを整えることを目指します。体のむくみや体質の改善にも効果があると言われていて、癒しではなく健康の維持目的で施術することも。
ヨーロッパでは「リンパドレナージュ」と呼ばれて、医療目的で活用されているケースもあります。リンパ液の循環を免疫力や治癒力を高める目的で用いられています。体の老廃物を流して健康な状態を維持する目的もあるため、疲れがたまったら施術を受ける…のではなく、定期的なケアをすることが多いでようです。
滑りを良くして、優しい強さでアプローチするオイルマッサージは、リラックスによるストレスの緩和と疲れの解消を目的とした施術です。オイルで手技を潤滑にすることで肌への負担を減らせるうえ、保湿効果による美肌効果なども。香りによる癒しの効果もプラスし、体に無理のない強さでリズミカルな刺激を与え、肌質の改善・リラックス作用を期待できる施術です。
ハワイのロミロミやスウェーデンのスウェディッシュマッサージのように、さまざまな国でも行われているマッサージです。オイルマッサージは精神的なリラクゼーションの意味合いが大きく、疲れがたまったときや癒したいときにピンポイントで受ける方が多いみたいですね。
これまでご紹介したように、目的や施術の特徴が違うリンパマッサージとオイルマッサージですが、違いを理解して選んでいる方は多くありません。
それぞれの特徴と目的の違いをまとめると下記のようになります。
目的 | 特徴 | |
---|---|---|
リンパ マッサージ |
・体質改善 ・むくみ解消 ・治癒力を高める |
リンパの流れを促して全身にアプローチする |
オイル マッサージ |
・疲れ解消 ・リラクゼーション ・美肌効果 |
優しい刺激でリラックスを促す |
似ているようですが、くらべると目的自体に大きな違いがあることが分かりますね。それぞれの特徴を理解し、体の状態や悩みに合わせて施術を選ぶことが重要となります。
体のバランスを整えて体質や治癒力の改善を目指すリンパマッサージは、定期的な施術で体の調子を整えたい方に向いている施術です。冷え性やむくみなど、慢性的な不調を抱えている方にも向いている…といえるでしょう。運動するのが体力的・時間的に難しい方も、無理なく体のケアをすることができます。
リンパにアプローチして老廃物や毒素を排出できるため、体の疲れや各部のコリを解消したいケースにもリンパマッサージがおすすめです。疲労回復目的はもちろん、普段から疲れがたまりにくい体を目指せるのも特徴。表面的なもみほぐしでは改善が難しい骨と筋肉の癒着や、強いコリの解消目的にも向いています。トラブルや疲れの根本的な原因にアプローチして、健康な状態を維持する目的なら、リンパマッサージが向いているといえます。
オイルマッサージは軽めの圧でリラックスを促す施術のため、癒しの効果や軽い疲れの解消を目的とした方に向いています。オイルによる美肌効果やリラックス作用は、仕事後の疲れ解消やストレス解消にピッタリ。ライトな施術で気軽に受けることができるため、空いた時間の体メンテナンスとしても活用しやすいのです。無理のない力加減で施術していくため、もみ返しや痛みが苦手な方にも向いているといえるでしょう。