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肩甲骨へのテクニック

肩こりや背中のハリが慢性的にあるお客さんの多くは、本来は独立しているはずの肩甲骨に、まわりの筋肉が張り付いて固まっている状態。ラジャスリングを用いて、しっかりと「肩甲骨剥がし」ができるようになりましょう。

肩甲骨剥がしにより、肩回りの深部へアプローチ

専科コースで学ぶ肩甲骨テクニックのカリキュラム内容

初級科コースでも肩こりへの基本的なアプローチは学べます。ですがさらに踏み込んで、楽な状態が長く続くようにしていくためには、この肩甲骨へのアプローチが欠かせません。

肩甲骨は日常生活の中で意識的に動かしていないと、周りの筋肉がどんどん硬化していき、リンパの流れが滞ってきます。最終的には肩甲骨と周りの筋肉が癒着し、肩甲骨がほとんど動いていないような状態に。そうなってしまえば背中のハリ・肩こりだけでなく、腕のしびれなどにつながりかねません。また、寝苦しさなども引き起こし、体調を崩す原因にもなります。

専科の肩甲骨へのテクニックは、まずラジャスリングを用いて筋肉の緊張をゆるめていきます。これはお客さんの痛みを軽減するのと同時に、自分自身の指が肩甲骨と筋肉の間へ入るようにしていく役目もあります。その上でお客さんに横向きへ寝てもらい、肩と肩甲骨を一気に持ち上げ、筋肉から剥がすというテクニックを学んでいくのです。

専科で習うテクニックの中でも特に難しいテクニックです。一度の講座でのマスターは目指さず、鍛錬会などで繰り返し学んでいきましょう。

肩甲骨へのテクニック履修後にできるようになること

現在「筋膜リリース」という言葉が流行しているように、この肩甲骨剥がしを求めるお客さんは少なくありません。肩甲骨回りが張っていると、息苦しさを感じている、常に肩が痛いなど、お客さん自身の自覚症状が強く出る個所。年齢や性別に問わず、求められている施術だといえます。

ご自身のサロンのメニューとしてこの肩甲骨剥がしを自信をもってすすめられるようになれば、他サロンとの差別化として大きく役立ちます。施術後のお客さんの実感値も高く、リピートに繋がりやすい傾向にもあるようです。ただし、指を筋肉と肩甲骨に入れ、引き上げるという少し大胆な施術になりますので、お客さんとの信頼関係の構築にも力を入れるようにしてください。

ラジャスの剣による施術方法

ラジャスの剣は左右の手に金と銀の剣を持ち、リンパのつまりや塊に当てて圧をかけることで施術していきます。基本的には利き腕に金の剣を持ちます。筋診断と触診をしたうえで、コリが強い方に金の剣を当てるためどちらが効率が良いか考えましょう。

基本的には剣自体の重さを活かして圧をかけていく施術で、体重をかけすぎると痛みを感じてしまうことがあります。コリが強い箇所や塊には大きな圧をかけるアプローチもありますが、まずは痛みのない施術を心がけ、施術を続ける中で圧の見極めを理解していきましょう。

ラジャスの剣は全身に使用できる施術で、肩甲骨を含めた背中周りは、頚部から骨盤まで沿うようにアプローチしていきます。リンパマッサージによって全身のバランスを整え、リンパのつまりの場所で体のどこに不調が出ているのかを判断します。

新リンパ療法のためのアイテム
「ラジャスの剣」とは

ラジャスリングによる施術方法

ラジャスリングは輪になっている部分の片側を軽く握り、力を入れすぎないようにして軽擦します。全体を握りしめると余計な力が入ってしまい、骨に当たって痛みを与えてしまう可能性があります。斜めに倒したように持っても、肩甲骨に当たりやすくなってしまうため、軽い力で均等に握りましょう。体に対してもまっすぐにラジャスリングを当てて、リング自体の重みで体をほぐしていくイメージです。

筋線維に逆らう方向に軽擦すると筋肉や筋膜を荒れた状態にしてしまいますので、必ず筋線維の方向に沿って施術していきます。肩甲骨に対するラジャスリングの施術では、肩甲骨剥がしの前に筋肉を和らげる前準備を行います。肩甲骨周りの筋肉を和らげてあげることで、くぼみにしっかりと指を入れて肩甲骨剥がしできるようになります。

肩甲骨から背骨に沿うように背中全体にアプローチすることで、広い範囲の緊張を和らげることも可能です。

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「ラジャスリング」とは

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そもそも肩甲骨とは

肩甲骨は、背中の上部、肩の下あたりにある逆三角形のような形をした骨のことをいいます。その大きさは掌くらいで、左右にひとつずつ、翼のように付いています。

肩甲骨の主な役割は、腕を動かすこと。胴体とは直接繋がっておらず、鎖骨の外側の端と繋がって、肋骨(胸郭)に乗っかっているだけの独立した構造をしています。

鎖骨のみと繋がっている肩甲骨は、18種類もの大小さまざまな筋肉によってその状態をキープされており、さらに鎖骨を結ぶ「肩鎖関節」、上腕骨を結ぶ「肩甲上腕関節」、胸郭(肋骨)を結ぶ「肩甲胸郭関節」という三つの関節によって他の骨と連結しています。

このように独立した構造ゆえにその可動域は広く、腕を前後左右、上げたり下げたり回したりといったあらゆる動きと連動し、サポートしているのです。

肩甲骨が硬くなる原因

肩甲骨は、日常生活における動作ではそこまで使う機会がありません。とくに、デスクワークで一日中座ってパソコン作業をしたり、スマートフォンを長時間使っていたりすると、自然と前かがみな姿勢になり、その状態が長時間続くことで肩甲骨も動かなくなってしまいます。

また、重い荷物やリュック、ショルダーバッグなどを片方の肩で持ったり、片足だけに重心をかけて立ち続けていると、肩甲骨の左右のバランスがずれてしまうケースもあります。

上記以外にも、心的ストレスによって背中が徐々に丸くなっていき、肩甲骨が外側に広がった状態で硬直するなど、肩甲骨が硬くなる原因は人によって異なります。

肩甲骨は複数の筋肉によって支えられているため、肩甲骨が硬くなると、同時にその周りの筋肉も硬くなります。その結果、血液の流れが悪くなることでさまざまな症状が表れてしまうのです。

肩甲骨周りが硬いとどういう症状が出る?

肩こり

肩甲骨は肋骨に乗っかっている状態であり、腕を動かした際に肋骨の上を滑るように動きます。

ところが、肩がこると肩甲骨が肋骨に癒着したような状態になり、肩が重く感じたり、あわせて首筋や首の付け根、背中にかけて張りを感じるようになります。さらに、肩こりが慢性化すると頭痛・めまい・吐き気・不眠といった症状を引き起こします。

猫背

身体が前かがみになり背中が丸まっている状態を猫背といいます。当然ながら正しい姿勢ではなく、楽に感じる一方で、身体に余計な負荷がかかっています。

猫背の状態が長時間続くと筋肉が硬直し、頭・肩・腰などに痛みを感じるようになります。また、胸郭を狭めることで内臓を圧迫したり、背骨の動きも悪くなって自律神経にも悪影響を及ぼす可能性もあります。

フェイスラインのたるみ

猫背の状態が続くと、肩甲骨を支える筋肉や、肩から背中にかけて広がっている僧帽筋(そうぼうきん)、頸椎と肩甲骨をつなぐ肩甲挙筋(けんこうきょきん)などが収縮し、血行が悪くなってしまいます。

その結果、新陳代謝が低下して顔にむくみが生じ、フェイスラインや顎がたるんできます。

スタイルが悪くなる

肩甲骨を背骨側に引き寄せる筋肉である菱形筋(りょうけいきん)は、脂肪を燃焼させる筋肉でもあり、菱形筋を動かさないと背中に脂肪がつきやすくなります。

また、前かがみの状態は肩や背中の筋肉に負担をかける一方で、腹筋を使わないためにお腹周りの脂肪が燃焼されずぽっこりお腹になるなど、姿勢の悪いだけでなく、身体全体のスタイルも悪くなってしまいます。

あなたは大丈夫?セルフチェック方法

1.両腕をまっすぐ上げて二の腕を耳につける

立った状態で、まず両腕を肩の高さまで水平に上げて「前習え」をし、そのまま両腕を頭の上まで上げます。さらに、両腕の二の腕部分を両耳にあて、掌を合わせてみてください。

2.肩を上げ下げする

立った状態で、まずは肩をすくめるように上げ、続けてストンと下に落としてください。この動作を連続10回繰り返し、スムーズにできるか、疲労を感じないかを試してみてください。

3.背中で両手を組んで引き上げる

立った状態で背中で両手を組み、背筋を伸ばしてそのままゆっくり上に引き上げてみてください。角度の目安は60度くらい。腕を上げた際に前かがみになったり、腕を曲げてはいけません。

4.片腕を真横に広げてそのまま上げる

片手で反対側の肩に触れ、そのまま肩甲骨にタッチ。触れた肩甲骨側の腕を伸ばした状態で真横に広げ、そのまま上にあげてください。角度の目安は120度くらい。ぜひ両腕で試してみてください。

5.壁と腰の間にできた隙間に両手を入れる

立った状態で後頭部・肩・背中・お尻・踵をを壁につけ、壁と腰の間にできる隙間に両手を入れてタッチみてください。

結果

すべてに当てはまった方は、肩甲骨周りがガチガチに固まってしまっています。肩こりや首の痛みに慢性的に悩まされていませんか?自分でマッサージしてみるのも◎ですが、マッサージを受けてみるのもおすすめです。

3~4つできなかった方も、肩甲骨回りがガチガチ。これ以上ひどくなるまえに、改善策を考えましょう。1~2つできなかった方も要注意。次に紹介するセルフケア方法を試してみたり、日頃からストレッチしたり、今のうちに対策をとっておいてくださいね。

簡単セルフケア方法

お仕事や家事の合間にできる肩甲骨はがし

肩から腕を回す

背筋を伸ばして、両腕を曲げて親指を近い方の鎖骨にあて、前に10回、後ろに10回まわします。左右同時または交互でもかまいません。腕を回す際には、肘を肩より上げることを意識しましょう。

椅子に座って腕を上げ下げする

背もたれのない椅子に座って壁に背中をつけ、腕を外側に伸ばし、そのまま壁伝いに真上まで上げます。さらに壁伝いに腰の高さまで降ろします。回数は左右5回ずつ、背筋を伸ばして腕をゆっくり動かすのがポイントです。

おうちでじっくり行う肩甲骨はがし

掌を床につけて腕を伸ばす

正座の状態から背中がピンと伸びる位置まで腕を前に伸ばし、掌を床につけ土下座のような体制になります。さらに掌の位置を固定して上体を前に移動させ、そのまま足を伸ばします。足が伸び切ったらまた土下座の姿勢に戻すという動作を5回繰り返します。

四つん這いの姿勢で上半身を回す

四つん這いの姿勢から肘を曲げた状態でお腹を下に突き出し(背骨を下に落とし)、肩甲骨を突き出します。そのまま掌の位置を固定して、上半身だけで床に大きく円を描くように5回まわし、さらに逆回転で5回まわします。まわす際は肩甲骨の動きを意識しましょう。